初めての山スキー:野伏ガ岳 報告:じゅん

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【日  時】2004年3月21日(日)【20日(土)は和田山牧場で山スキー講習】
【山  名】野伏ケ岳
【天  候】快晴
【メンバー】 BAKU、じゅん(沢雪山歩)、佐野さん、いるかさん、はるかちゃん(囲炉裏)
【地  図】1/25,000 「石徹白」「願教寺山」
【コース 】和田山牧場〜野伏ケ岳往復〜和田山牧場
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●登り

起床4:00過ぎ。朝食。いるかさんのふかひれ雑炊は絶品。朝からデザートも食べる。
朝食後に雪からお湯を作る。本当であれば水は時間のある時に作っておかないといけないらしい。メモメモ。
マシュマロを焼いている時間があったのにね〜とみんなで笑う。テント発が6:45。


まずは山まで平坦な道を歩く。
途中、昨日に教えてもらったカニ歩きが役に立つ。

登り始めでいったん止まってクトーをつける。佐野さんが貸して下さる予定だったのに、私が山へ持ってくるのを忘れてしまう。それを知ってBAKUさんがクトーを貸して下さった。
いるかさん親子もクトーを装着。私は滑り止めも装着。

クトーの威力はすごい。クトーなしとクトーありとでは全然違う。まったく滑らない。
ただ、元来自分に甘い私は、どうしてもクトーに甘えてしまう。
クトーがなかったらもっと必死でしていたであろうキックターンも、クトーの威力を借りているので、どうしても甘くなってしまう。
緩斜面なのをいいことに、ちょんとストックついて、うりゃと足あげて、ホイと足戻す、というのをなんとなくしてしまっている自分に気付く。
だって、滑らないんだもん。
クトーなしの方が、足の置き方などの訓練になるんだけどね、という佐野さんの言葉を思い出し、納得。
今回の野伏ケ岳は、クトーなしだと全然違う結果になっていたことは想像に難くありません(^^ゞ

少し歩いただけなのに、シャリバテの予感。しかも暑い。
ゴアカッパの脇ファスナーと前ファスナーを前回にして放熱したくてたまらない。
まだ休憩するほど歩いていないのに、いったん立ち止まり、ファスナーを全開にして食べ物を口に放りこむ。これで一安心。
そういえば、いつも歩き始めてから30分〜1時間でウェア調整&エネルギー補給しているかも。


エネルギー補給後、再び登り始める。最初は緩やか。
とにかく佐野さんの歩き方を真似ようと手も足も同じようにする。
ストックの動かし方やつき方、足の運び方などをじーーっと見て真似る。
だけど、どうしても動きにズレが生じ、それに比例してどんどん距離が開いていく。
佐野さんの歩き方を見ているとそんなにスピードを出しているように見えないのに早い。
前にテレビで見た強力を思い出した。画面上で見るとただ普通に歩いているようにしか見えないのに、むちゃくちゃ早かった。
緩い斜面もきつい斜面も普通に歩いている時もキックターンの時も、佐野さんのペースは変わらない。
ずっと一定でリズミカル。軽くサクサク登っていく。
背中に羽根でも生えているみたい。凄い…。
本当に凄い人って凄く見えないんだ〜と禅的感動。

じぐざぐじぐざぐ。
佐野さんのスキー跡をなぞる。
急な斜面が続くと心臓のポンプが大忙しで動いているのが自分でわかる。
気持ちも前に行っていて体も動くのに、どうもこのやわな心臓君がちょっと待って〜と休憩を要求するらしい。
山スキーを本気でする気なら心臓君を強くしないといけないな〜と感じる。

●頂上

頂上到着10:20。佐野さんとBAKUさんが頂上で迎えてくれる。
嬉しくって片手を上げてヤッタのポーズ。


6:45にテントを出発したので約3時間30分。
頂上にいたのは4グループ15人ぐらい。結構賑わっていた。

スキーで歩いて到着すると、高校登山(ワンゲル)部の女の子達が目に入る。挨拶しようと思ったら、私のスキー姿を見てわぁすご〜いと言ってくれる。
照れ照れ(^^ゞ
実は初めての山スキーなんです〜。そうなんですか〜?とプチコミュニケーション。みんな色白でかわいいかったなぁ〜。

佐野さんはいるかさん親子を迎えに降りていく。
私は、お気に入りの粉末ミルクティを入れてひとやすみ。
BAKUさんもコーヒーを入れようと水筒を出すや、手を滑らせてしまう。
ああぁ〜、という声も虚しく水筒はつつつーと白山方面へ落ちていく。頂上のみんなが注目。登山者2人が水筒の行方を見にいってくれる。
高校登山(ワンゲル)部の顧問の先生曰く、ヤブ以降に水筒跡がないからヤブで止まっているとのこと。

私のお湯を使って下さい、とBAKUさんに言おうとする前に、BAKUさんは水筒を取りに斜面へ。
水筒を片手に戻ってきたBAKUさんの話を聞くと、結構危なかったそうです。ご無事で良かったです。

と、いるかさん親子と佐野さんとが到着。
スキーで到着したはるかちゃん、かっこよかったよ〜。
いるかさんは目がキラキラ。休憩する間もなくくるくる動いてあちらこちらで写真をパチリ。本当に雪山がお好きなんだ〜と、眺望を楽しむより休憩を選択した私と比較してしみじみ。
私は眺望よりミルクティな女。

みんなでお昼ごはん。
いるかさん親子のきのこクリームパスタがとってもおいしそう。雪山ではクリーム系が食べたくなるとのお話にウンウンと大きく頷く。
エネルギー補給を終え出発の準備。

シールを取ったスキーを履いた瞬間のこわいことったら!
なにこれ?想像以上にこわいよ〜。不安定だよ〜。狭い頂上なのにこんなつんつるてんの板履いたら落ちちゃうよ〜。
「うしろに落ちないように気をつけて」と注意を喚起する佐野さん。
言われて後ろを振り向くと超急斜面。落ちたところを想像してぶるぶる。とにかく頂上の中央に寄る。
佐野さんのうしろだと安心(^-^)
さ、降りるぞーと思った時、休憩中のおじさんと目が合ったので会釈。にこにこしてこちらを見ている。
「今から降りるの?」
「はい〜。初山スキーなんです。しかもスキー初心者なんですよ〜」
「え〜!そりゃすごいね。勇気あるね。がんばってね〜」
と言いながら頂上の端まで見にくる。ちょっぴり恥ずかしい。

ザシュッ。
佐野さんが斜面を滑り降りる。
ひゃ〜。かっちょいい〜。
続いてBAKUさんも余裕のよっちゃん。

斜面はやや急だったけど、なぜか怖さをあんまり感じない。
それより何より気がはやる。滑りたいっ☆



とりあえず、佐野さんがくるっと振り向いている地点までGO!
ややボーゲン気味だけど、なんとかセーフ。
もう一度、佐野さん地点まで滑ってからうしろを振り向く。
すると、な、なんと、曲がらずにまっすぐボーゲンで降りてくるはるかちゃん。
ボ、ボーゲン大王さまのご降臨〜(荘厳な効果音♪)
そのあと、はるかちゃんは全ての斜面をボーゲンで滑りきりました。感服。

佐野さんのうしろをBAKUさんと入れ違いになりながら滑る。
この絶景の中を滑られるなんて気持ち良過ぎ〜。
この斜面は私の実力で滑れるだろうか?だなんて考えは最初から吹き飛んでしまった。
ただただこの美しい大自然の中に浸っていることが心の底から、いや魂から嬉しい。

大パノラマを前に滑るしあわせ、
この湧きあがる爽快感は山スキー以外では味わえない気がする。
黙って滑ることなんてできず、ひゃっほぉ〜気持ちいい〜っと自然と声が踊りだす。
叫んでみて「気持ちいい」という言葉の持つ意味が邪魔な感じがした。
もっと、おたけびたい。意味なんて無意味だー。

山スキーの魅力ってなんだろう?
ふつう美しい山の中にいる時は、立ち止まっているか、歩いているか、登っているかしかできないのに、山スキーだけは別。
滑るという、それだけで気持ちいいことをしながら景色を堪能できる。
ゲレンデスキーに夢中だったけど、ゲレンデスキーと山スキーは根本的に違うということを実感。
ゲレンデでは純粋に滑ることを楽しんだけど、山スキーは山を味わえる。
道なんて、囲いなんて、人の手の入ったものなんて要らない。私の進むところが道になる、
わたし、どうやらそんなバリエーションが好きみたい。

何度か斜面を楽しんでいると、もうちょっとで終わりだよ、とBAKUさん。
うっ。さみしい(>_<)
テントまで、できるだけスキー歩きをしないコースを佐野さんが選んでくれる。
佐野さんの後をずっと滑っていたけど、キュキュッと素早くカーブするところなどはもちろん付いて行けず、大回り。
あの、キュキュッができるようになりたいな〜。

とうとうテント着。
なんだか心のウキウキがやまない。
最後に残っていたビールをみんなで回し飲む。ん〜めっちゃおいしい〜。ビールがこんなにおいしく感じたのは初めて!
テント泊荷物を片付けて、林道を滑り降りる。まだ滑れるんだ〜とウキウキ。

快適に滑ってあっと言う間に車に到着。
みんなすがすがしい顔をしている。板を外し、靴を脱ぎ、ザックを降ろして帰り支度をしている間もなんだかニコニコ。

帰りはもちろん温泉。
温泉後しばらく走り、夕食はラーメン。
佐野さんオススメの背油ちゃっちゃ系ラーメンはとてもおいしい

今回は、ちゃんとした山での初山スキーということで、登るのも滑るのも不安がありました。
しかし、山スキーの練習や体験と思って下さいね、というお言葉に勇気付けられました。
自分でも山頂を踏めるとは思っていなかったので、本当に本当に嬉しくて、きっと顔も輝いていたと思います。
同行頂きましたみなさん、どうもありがとうございました。
心に残る山行となりました。



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