旭の川、中の川 報告:たこやき
以前から行ってみたいと思っていた、中の川!
連休には焚き火だぁ〜〜と言っていたキンゴさんと、他にも引っ張りこもうかぁと、韓国行きのトレーニングと言っていた、小山伏さん、Taq
さん、KUROさんに声をかけると、乗っかってくれた(^^)v
普通は「〜〜谷」やけど、ここは「川」やっぱり大きいんやろうか?と思っていたが、なんと仕事中毒のキンゴさんから「仕事かも....(;_;)」 と直前に連絡が入る。
勇者がいなけりゃダメじゃんかぁ〜〜と思いつつ、とりあえず前夜4人で出発。
下りて来る方の、地獄谷出合まで行って、ひたすら待つことに。
いつものごとく、小宴会の後、2時ごろに就寝。
朝起きると、テントの横にちゃんと、新車のエクストリームが止まっているではないか!(^^)v
1台デポして、中の川出合へ出発!
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【日 程】 7月20日、21日(前夜発1泊2日)
【行 程】 [大峰]旭の川、中の川〜七面山〜地獄谷出合
【天 気】 晴れ時々曇り!
【地 図】 辻堂、釈迦ヶ岳(1/25000)
【メンバー】 キンゴ、Taq 、KURO、たこやき(以上会員)、小山伏さん(囲炉裏:海外遡行)
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(20日) 飛んで、飛んで、飛んで.....
中の川出合までの林道が結構長く、着いたのは9時半頃(^^;
林道は、来れば必ずパンク....みたいな道らしく、新車のキンゴさんはみょ〜〜に気を使っていた。
釣屋さんの車がけっこういて、出合吊り橋のちょっと手前のところに車を止める。
結局、10時出発。
吊り橋のところ、出合には10mほどの滝がかかっているが、水量が多いのか迫力がある。ここは吊り橋を渡って、右岸にかかる道のところを巻いて下りるようになっているが、下りるところはもう、いきなりいやらしく、トラロープがかかっているが、下るのにけっこう緊張する(^^;
梅雨も明けたのか、天気も良くて流れる水が光って本当に綺麗!
しばらく行くと、迫力のある8m。滝の右側にトラロープがかかっているが今日はどうやら半端な水量やないらしい。登った後は、対岸に渡らないと行けそうにないが、どうみても渡れるような水の量ではないのが下から見ていてもわかる。
キンゴさんと小山伏さんが偵察に行く。
滝の落ち口に下りてきて小山伏さんが足を突っ込もうとしているが、見ていてめちゃくちゃ怖い〜〜!私は行けません!と思っていたら、やっぱり下りてきて無理!って事に....(^^;。いきなり、シブイ巻き。
下りるところを探して、懸垂する。が、ザイルが短いので、はずした後はソロソロと自力で下りないと行けない....(^^;
しばらくは河原のようなところを、対岸に渡ったりして行くのだが、水量が多くて、渡渉するのにけっこう勇気がいる(^^;
ウェイトの軽い私は、ともすれば流れていくんやないかと不安になる(^^;
しばらく行くと、すごい音が聞こえてきた。
地獄滝40mだ。下の方は大岩に隠れていて見えない。
大岩を回りこんで水の落ちてくるところを見にいくが、とにかくすごい!水の多さで真っ白になってゴウゴウと落ちているではないか。
手前にある大岩に攀じ登って、滝見物。
ガイドでは左岸を巻くようになっているが、そこは天邪鬼の我らパーティーは右岸から巻きはじめる。
またまたシブイ巻き!怖いがな〜〜〜〜!
ルートを探しながら約30分、ようやく河原におりてきた。はぁぁ〜〜〜!
しばらく行くと、極楽滝30m!名前の通り明るくて立派な滝だ。
ちょっと小休止。初デジカメで写真を撮るが、上手く写っているんやろか?
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勇者じゃーーい |
ここは右岸から小さく巻くと、バンドを伝って、滝の上3分の1くらのところに出て来る。で、そのまま滝の真横を直登するのだが、足場はなんとかあるものの、足の下は、まっすぐ20m(^^;
フリーなもんで、さすがに振り返る勇気はなかった(^^;
が、登りきって、ふっと一息つこうと思うが、そのすぐ上にも5mほどがかかっている。左岸から巻くのだが、登りきったところから、すぐ目の前の壁に取り付くためには、ゴウゴウと流れる落ち口の流れを渡らないといけない。
どうやって渡るん??
2m先は空間だ(^^;
狭い岩の上に5人がのっかったまま、しばらく考えるが、とりあえず渡るしかない。
小山伏さんが残置ハーケンをもう一度ガンガンにハンマーでたたいて、ザイルをセット。
ここはやっぱりキンゴさんに行ってもらうしかないだろう....。
ザイルで確保して流れの中に見える岩の上にソロソロと足を乗せるキンゴさん....。
1.5mほどだが、真ん中あたりは全く底が見えない。
これで流されたら、たかだか4人の力で水の流れに逆らって引っ張り上げられるんだろうか?と思ってしまう....。
対岸ももちろん平らやないし、斜面になっていてツルツル(^^;
しかし、そこは勇者!しばらくは逡巡していたけれど、勢いをつけてジャンプ!!
なんとか無事、態勢を崩さずに対岸へ渡ってくれた。
斜面の途中でハーケンを1本打って、3mほど上の木でビレイ態勢。
次は自分が飛ばないと行けないのだが、ホンマに飛べるんやろか?
ザイルをしっかり握り、僧侶からも確保のロープをセットしてもらって流れの中に少しずつ足をずらしていく。
おが〜ちゃん、怖いよぉ〜〜〜〜!
でも、飛ぶしかない....。
意を決して、ジャンプ!!
なんとか対岸にたどりついたが、足元がズルっと滑る....(^^;
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極楽滝 |
が、ザイルをしっかと握っていたので、なんとか流されることもなく、立ち上がれた。はぁぁぁ〜〜〜〜〜!
ロープをはずし、ビレイ地点まで濡れた岩斜面を登って行くがもう1年分の核心部を堪能したような気分(^^;
上の5mを左岸から巻いて、河原に下り立った。
体重の軽い小山伏さんも、飛んだ時にちょこっとズルったみたいだが、5人とも次々に無事河原へ下りてきた。
「めちゃくちゃ水量多いがなぁ〜〜〜」と何年か前に来たことのある、小山伏さん。
しかし、水が多くて天気がいい谷って、沢屋さんには最高のコンディション!
ただ、滝が出て来るたび、渡渉のたびに核心部(^^;
この後も渡渉できずにジャンプすること数回。
横から入る支流も、水が多いのか立派な滝になって、流れ落ちてくる。
しばらく行くと、枝谷が左右から入ってきて、十字峡になっている。
美しい河原を歩いていくと、2段になった牛鬼滝15m。
全員のザックを一旦あげて、トラロープを頼りに右岸を攀じ登る。
と、その先に続くゴルジュが見えた。水が多いので、そのままゴルジュの上をトラバースして巻いていく。またまたシブ〜〜いトラバース(^^;
ゴルジュを過ぎて、その先2,3個滝を過ぎると作業小屋が出てきた。
立派な小屋が建っていて、ここからはちゃんとした登山道がついているそうだ。
ナメ滝を一つ越えると2段6m、それを越えると2条になって流れている滝が出てきた。10mくらいはあるんやろうか?
途中までは取っていた記録は、このあたりからすっぽ抜けどっちから巻いたか覚えていない....なにしろ私にとっては出て来る滝ごとに冷や汗ものの核心部なもんで......(^^;
これを過ぎるとちょっと開けて明るくなってくる。
3時半くらい。でも夏の日差しはまぶしくてまだまだ明るい。
できるだけ上に行っておかないと、明日はもっとしんどいので、河原をエッチラオッチラ進んでいく。
左岸に滝をかけた天狗谷を見て、ナメをしばらく進むと845m地点。
右岸にツナウチ谷が入っている。
すでに4時半、そろそろテン場探しをしないといけないのだが、適当な場所がない。
キンゴさんががツナウチ谷にかかる3mほどの滝を登ってテン場探しに。
本流の方もKUROさんが探してみるが、本流の方はもひとついいところがない。
と、キンゴさんがいい場所があると言って帰ってきた。
3mの滝を登ったすぐ上にちょっと暗いけど絶好のテン場!
今日のお宿が決まった!
はあぁぁぁ〜〜〜長い1日だった。
西日が谷に注ぎ込んで、水面が光って本当に綺麗。
早速整地して、テントとツエルトを張る。
さあ、宴会だぁ〜〜〜〜!
毎度のことながら、小山伏さんの料理はすごい!めちゃ豪華!
たらふく食べて、満足・・・・眠りについて1日が終わるのであった......。
(21日) 登って、登って、登って、のぼぉる〜〜〜!
夕べのうちに、小山伏さんからしっかと早起きを頼まれていたKUROさん
5時過ぎに起きたらしい(^^;
私とTaq さんは、5時半。
朝ご飯の用意をして、できあがった頃、寝不足気味の勇者を起こす。
今日も、いい天気だ!
準備して、7時半出発の予定が、ちょっと遅れる(^^;
本流に下りる為、いきなり3mの滝下り。
本流はしばらくは、河原が続く。
右と左からの枝谷をすぎると、2条になって流れる小さな滝。
これを過ぎ、廊下のようになったところで右へカーブしたところに5m。
滝の左側を登ると、その先にまた5m。
が、全く登れそうにない。でも巻くところもない(^^;
ちょっと手前の壁は、ちょっとかぶり気味にたっていてズルズルやし、下の方は包丁でスパっと切ったみたいになっている。
KUROさんがチャレンジ〜!が、敗退。
キンゴさんは戻って巻こうと言うが、小山伏さんが強引に登ってしまった。
すごい!どうやったら、あんなとこ登れるん!!
上からザイルをセットして、KUROさんが上がる。が相当苦労している。
私は登れるんやろか?
8の字で確保してもらって、登ろうとするが、かぶっていて、どうにもこうにももがくだけで、上がらない(^^;
なんとかホールドを探すが、ズルズルで持つとこもない。
見かねて、キンゴさんが下から押し上げてくれるm(__)m
一段上に上がると、なんとか立ち木を頼りに登れた......。
はあぁぁぁ〜〜〜〜!
ザイルをはずし、先へ進む。角のところを体を外へ振り出して回りこまないといけないのだが、ここもまた、やらしいところ。
木がひっかかって、上手く抜けない。
落ちたらあの世行きみたいなとこばっかり....(^^;
なんとかクリアし、ホっと一息。
ここからは滝の落ち口へすんなりと下りていけた。
4人を引っ張りあげた小山伏さんは、手が痛いと泣いていた....(^^;
斜瀑をいくつか過ぎると、左岸からササモト谷が入る。
ここにかかる2段20mほどの滝は、すごく綺麗!
本流の方は、平凡な流れ、思わず、こっちに入っていきたくなるような滝だ。
しばらくナメを歩くと、本日のハイライト黒滝40mだ。
すごいっ!滝のまわりはドームのような壁になっていて、滝のまわりをグルっと取り囲んでいる。
ここで、しばし休憩。
写真を撮るが、全部は写りきらないかもしれない。
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黒滝でしゅえーーーぃ!! |
ここは右岸を巻き登る。
小山伏さんが「ちゃんと道があるから大丈夫」と言っていたが、ウソツキ!
登り始めて「あ、道やないなぁ......(^^;」
ゼーハー、ドキドキ、バクバクしながら、50mを巻き登ると真下が、黒滝の落ち口だ。はあぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜。
落ち口のすぐそばで、キンゴさんは写真を撮ってもらっている。
が、さすがにそこまで行く勇気はなかった(^^;
斜瀑をすぎると、ナメ滝になり、ここから黒ナメ八丁が始まる。
もう、めちゃくちゃ綺麗〜〜〜〜〜!
名前の通り、黒い岩肌の他にも、色んな色が混ざり合っていて、その上を流れる水は透きとおっていて、キラキラと光っている。
ナメも終わると、そろそろ源流部になっていく。
大きな滝もなくなり、水も少なくなってくると、さすがに暑い!!
小滝をいくつか越えていくと、傾斜のきついゴーロ帯になっていく。
水がなくなってしまい、傾斜もきつくなってくると、とにかくしんどい!
ピークを踏まずに、右岸を戻り気味に稜線に出よう....ってな話になるが壁が立っていて、どうにも登っていけそうにない。
とにかく本流を延々とつめ上がる。さすがにみんなヘロヘロになってくるが、一人キンゴさんだけは、とっても元気!
真夏の太陽が照りつける中、ヒーコラ言いながら登っていくと、再び水の流れる小滝があらわれた。
水が出て来ると途端に元気になる小山伏さん(^^;
滝をそのまま登り、最後のところを巻きあがると、正面の本流にはチョックストーンの詰まった、壁が立っていた。
どうみても、登れそうにないので、このあたりから稜線に向けて尾根をあがることにする。あと200m。
が、尾根歩きと言うよりは、200mの巻きと言った感じ。
強烈な傾斜を、なかば木登り状態で登っていく......しんどいよぉ〜〜〜〜!
30分も登るともうヘバヘバ。
最後の方は、石楠花があったりして、前に進まない(^^;
1時間半かかって、ようやくえげつない巻き尾根歩きが終わると、笹原のひろがるのどかな風景になった。
なだらかな斜面をヘロヘロで登っていくと、どうやら七面山の西峰と東峰の間のコルのようなところの登山道に出てきた(^0^)V
2時半である。
倒れこむようにへたりこんでしまう......(^^;
しかし、ホントにいい天気!まわりの景色は最高だ。頑張って写真を撮る。
弥山に続く稜線がきれいに見える!
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尾根に出て、一息。。 |
七面山の南側は切り立った壁だが、残念ながらこちらからは壁は見えなかった。
さすがに、東峰のピークを踏む根性はなく、しばしの休憩のあと、登山道を下って行く。
ちゃんとした道だが、とにかく足がヘロヘロで、ヨタヨタ状態で下っていく私....(^^;
元気なキンゴさんと小山伏さんは、ちゃっちゃか下って行ってしまう。
こんなに長く感じる下りは久々だ。
1397ピークを越えたあたりから、地獄谷へ向けてくだっていく登山道の分岐があった。標識もあって、北側へは篠原となっている。
車を止めたところへ向けて最後の下りである。
植林の中につけられた道は、ちゃんとした登山道だが、とにかく足が思うように動いてくれない....(^^;
まだあるんやろか〜〜〜と思う頃、ようやく林道に下り立った(^^)v
だがしかし、ここからの林道がまた長かった〜〜〜〜!
延々と4キロほどあるのだが、歩けど歩けど、やってこない(;_;)
頭の中はすでに放心状態(^^;
林道の途中で道路にさえぎられた大きな滝から、勢い良く水が流れ落ちている。迷うことなく、頭から水をかぶる(^^;
ちょっとだけ生き返った気分!!
頭の上では雷がゴロゴロとなっている。ここで夕立でも降れば気持ちええやろなあと思うが、結局1滴も降らなかった(^^;
もう限界だぁ〜〜〜と思う頃、ようやく車を止めた橋が見えてきた!
終わったぁ〜〜〜〜!!!
ちょうど5時。朝の予想時間どおりだった。
さすがに温泉に入りたいとも思わず、着替えた後、中の川出合の車を回収しにいくが、けっこう時間がかかる。その間、しっかりと車の中でガーピー寝てしまったのであった.....(^^;
久々の谷泊沢登りは、最高の天気!
普段よりもずっと水量が多く、めったに見れない迫力の滝も見れてめちゃくちゃハードでしたが、最高でした!
あちこちで、足を引っ張りましたが、なんとか歩き通せて良かったです