滝川・カリヤス谷 報告:たこやき

 今をさるる事20数年前、まだ可憐な中学生の時、家族で十津川に旅行に行った。
 秘境好きのマイ父ちゃんが、国道からわけのわからん林道に突っ込んでいった....。
 舗装もされてなく、Uターンもできないようなその道を、延々と家族のヒンシュクを買いながら、ひたすら走った先に出てきた、白い岩盤にエメラルドグリーンの水をたたえた大きな谷。
 ちょっと上まで上がると、50mはあろうかと思えるような見事な滝に遭遇した......。
 名前があるなんてその時はわからなかったが、たこやき一家には名もなき滝として、深く心に刻まれたのであった......。
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【日  程】 4月25日(前夜発日帰り)
【場  所】 滝川、カリヤス谷(夫婦滝上まで)
【天  気】 快晴〜!!
【地  図】 風屋、池原(1/25000)
【メンバー】 キンゴ、KURO、たこやき
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 細菌にまみれたパソコンのせいで、なかなか打ち合わせができないキンゴさんと頻繁に連絡がとれず、いつものごとく直前に場所が決まる(^^;
 カリヤス谷を色々調べてみるが、全部巻いたとか、胸までの渡渉とかの報告がチラホラあるだけで、ホンマに行けるんかいな....と不安になる。

 おっさん2人は帰りには絶対に通過しなくてはならないH教団VSたこやきだとほざきまくる......うるさいわい!

 2日ほど前の夏のような気温から一転して、冬のような最低気温の夜。
 こんなんで浸かりたくないぞ。

 翌朝は予報通り快晴!
 思ったほど寒くもなく、8時に遊歩道を通って笹の滝の前に立つ。
 何度眺めても、両岸に壁が立っていて本当にすごい滝である。

 左岸のルンゼにある踏み跡をたどって巻いていく。釣り屋さんがけっこう入っているのだろうか?
 いきなりの100m近い巻きはさすがに、しんどい!
 降りていけるところがあるんやろうか?と思いつつ尾根を乗り越すと、急なルンゼにトラロープが頼りなげにかかっている。

 あまり頼りたくはないが、トラロープと木の根っこを頼りに、喉をカラカラにさせながらようやく落ち口にたどりついた。

 と、すぐ上にも大きな釜をたたえた10m近い滝!
 岩盤は磨かれてツルツル(^^;
 どこをどう登りゃあええん......?
 対岸には到底渡れず、左岸もとっかかりを探すのにさんざん悩む。

 まわりこんだところから、なんとかKUROさんが乗り込んで突破。
 ロープの助けを借りて、再び巻き上がるが茨の道で、あちこち刺さりまくる(;_;)
 上から下を除くと笹の滝の前で記念撮影してはる人がいて手を振ったが気がついたんやろうか?

 巻いたところから谷の方をを覗くと、この先にもツルツルの岩盤を落ちる7m
 その上に、ようやく谷床に降りれそうな河原?のようなのが見えるが降りるところがない。
 壁の端まで行ったら行き止まりになる、振り子懸垂案が出るが激流の上にしか降りれない....(^^;
 強引に上まで登ると、その先でなんとか下れるルートが見つかりようやく、白い岩盤の上に降り立つ。

 平流のところまでなんとかあがって、回り込むとホホゴヤ谷の出合に出る
 出合と言っても、壁を真っ二つに縦に裂いたところに落ちる20mのCS滝!
 ここだけ暗くて吸い込まれていきそうな雰囲気である。

 ここで右岸に渡る....が、ツルツルの石の上を飛ぶのもドキドキものである。
 なんとか対岸へ渡ると、その先にはまた立派な8m、3mと続き、その奥で直角に折れ曲がったところにはものすごい勢いで落ちる滝が見えるが全容は見えない。
 このあたりから、左岸は100mほどの絶壁になる。

 右岸から巻き登ると、ようやく折れ曲がった滝を正面から見ることができた。ものすごい勢いで落ちていく直瀑20m!
 釜も深く、多分近づくこともできないだろうと思う。

 再び谷床へ降りる。
 とにかく喉がカラカラ(^^;
 一休みして燃料補給する。

 延々とゴルジュである。
 先には15m、7m、7mの3段と続いていて、飽きる事なく次々と立派な滝が現れるが、とにかくどれも登れません〜!(^^;

 3段のひとつ目を巻き始めるが、降りるのにめちゃくちゃ難儀する。
 懸垂すれば早かったのかもしれないが、確保のロープと、シュリンゲをかけているものの、降りるのにキンゴさんが躊躇している......。

 際までいくと、壁になってるがな....(^^;
 足が長けりゃ届くかもしれないけど、最初の一歩がどうしても出ない....。
 下が平地ならともかく、急な斜面で思い切り転がっていきそうである。

 とりあえず、上からロープで吊ってもらって、なんとか斜面に一歩を置きようやく脱出....(^^ゞ
岩にぶら下がりながら大岩をまたいで、ようやく1段目の落ち口にたどり着く....。
水ぅ〜〜〜〜!!

 2段目は下からは5mくらいに見えたが、そんなしょぼい滝ではない!
 ふたたび釜の横のルンゼから2段目の巻きに入る。
 ヒーコラ言いながら、再び木の根っこにぶら下がりながらの巻き下り(^^;
 水ぅぅ〜〜〜〜!

 これでもかと3段目も立ちはだかる。
 右岸を釜の横からまたまた巻きにかかるが、延々と壁がたっていて壁を乗り越せない。
 あちこち探すが見つからず、一旦下へ偵察に行ったキンゴさんが左岸から登れると言うので、一旦元のところへ降りてくる。

 左岸側にトラロープがかかっている。
 しかし、落ち口のすぐ上を渡らなくてはいけない。
 手前の方は深くはないが、ツルツル....。
 対岸の手前は、これまたツルツルの大岩が2つあるもののけっこう深くなっている。

 落ち口の際は浅いが、さすがに却下。
 ロープをつけてキンゴさんが摺り足で進み、大岩に飛び乗って対岸へ渡った。
 ロープはついているものの、大岩までは遠いぞ!
 なんとか手は届いたものの、飛び乗れませんがな!

 水の中にころがっている、岩をそろそろ伝って回り込みなんとか渡りきる....。

 古いトラロープを頼りに左岸を巻いて、3段目の落ち口に立つとようやく地形図のゲジゲジ記号が終ったところになり、開けた河原になる。
 ここでまた一休み。
 時間はすでに1時である。

 この先はそんなに等高線もつんでいないので、そんなに時間はかからないだろう.... と思っていたが、甘かった(^^;

 しばらく行くと、先の方にまた壁のようなものと、滝のしぶきのようなものが見えるではないか!

 平流はつかの間、3mがかかる。
 高さはないが、ここにはショボイ滝がひとつもない!
 大岩と倒木の間をすり抜けたりしながら、先へ進むとまたまた3m。

 先行しているキンゴさんが、滝の右側に取り付いているが視界から消えたと思ったら、しゅりんげぇ〜〜〜〜〜!と叫んでいる!
 あわてて巻いていって、上からシュリンゲを投げ、二人で引っ張る(^^;

 ここからは廊下になる。
 最初はへつって大岩を乗り越えたり、腰まで浸かったりしながら廊下の中を進むがその先はどうしても泳がなくては進めない。

 この時期泳ぐのは避けたいので、左岸がわを巻く。
 が、このまま巻いてしまうとどんどん上へと追いやられてしまうので、浅く見えるところで斜めに懸垂で降りることに。
 が、支点の木はしっかりしているものの、葉っぱがついてない....(^^;
 しかし、他に支点になりそな木もないので、それで懸垂する。

 廊下が終るあたりから左岸の壁に、たくさんの湧き滝が現れる。
 不思議な光景だ。
 たくさんの水を蓄えられる自然林の偉大なところだ!

 廊下が終わると、夫婦滝が現れた。
 25m、20mとここは黒い岩肌を流れ落ちている。
 右側が奥八人谷で左がわが本流である。

 本流の左側を巻きあがると、ようやくゴルジュが終わり平流になった。
 すでに4時になっている。
 傾きかけた日差しが反射して、新緑の色がまぶしいくらいに光っていて遡行の終わりとしてはもう最高の雰囲気。

 平流をのんびり歩いていくと、斜面の上の方にフェンスが見える。
 H教団の建物だと思うが、フェンスが見えたところから、ゆるやかな左の斜面に登っていくと、先に道が見えた。

 道は遊歩道のような立派な道であるが、一向に降りていかない。
 途中でいくつか別れ道があって下っている方をたどっていくが、どうも方向が北により過ぎているようだが、どこを歩いているのかわからなくなってしまう。
 標識のようなものがあるのだが、道しるべではなく、教団の工区を書いたものなので、さっぱりわからない。

 何箇所かショートカットしたりしながら、結局は道にたどりつき、西を向いている方へひたすらグルグルとまわって降りていき、石切場の横あたりを下っていくと、ようやく林道にたどり着いた(^0^)v

 闇下にならなくて、よかった(^^;
 林道をテクテクと1キロほどで、笹の滝の入り口へ。
 もうすでに6時前であった。

 登っては降りて....を何回繰り返したやろ?
 標高差はたったの250mほどであるが、前菜だけでフルコースのようなすばらしい谷でした。
 延々とゴルジュばかりであるが、谷が大きく白い岩にまわりは自然林だけ!
 明るくて本当に美しい谷、美しいゴルジュで最高でした。

 キンゴさん、KUROさん、ありがとうございました。
 4月にこんなすごいとこ行っちゃってええんやろか....と思うたこやきであった。


      


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