大峰・船ノ川・ナメラ谷

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 【日  付】平成11年8月28日〜29日
 【行  先】大峰・船ノ川・ナメラ谷
 【コ ー ス】王寺〜五条〜大塔村役場〜高野辻展望台〜入谷林道のゲート〜ナメラ
      谷遡行〜頂仙岳下の登山道〜尾根(?)を下って入谷林道の終点迄降下して来た道を帰る。
 【メンバー】小山伏、ぱんちょ、BAKU 
 【地 図】弥川 、南日浦、1/25,000
 【天  候】晴れ
 【報  告】BAKU
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急にぱんちょさんも一緒に行くことになり日曜日の日帰り沢登りから前夜発に変更になった。ぱんちょ さんは何故か早朝発にはなかなか起きられないらしい。
小山伏さんの家に9時に集合して山麓線で五条迄行きそこからR168線に入り大塔村役場を目標に車を進 める。何かここから林道に入るらしい。これは私の認識不足であったがこの先の林道が去年に開通した らしく篠原の集落に行くのにはかなり近道らしい。去年に囲炉裏の人達と七面山に行くのに使ったそう だ。かなり勾配がきついが完全に舗装されているのでかなり走り易かった。王寺を出るときには今日の テン場は入谷林道のゲートの所と大凡決めていたがこの林道の頂上にまだ新しい展望台に東屋ができて いると言うことでここで小宴会する事に決定。 多分11時頃には到着していたと思う。ここでいつもの通り小山伏さんの鍋料理で1時間半位うだうだ と世間話をして楽しいひとときを過ごした。やっぱしこれがなかったらつまらない。とても楽しかった です。最初はここにテントを張るつもりでしたが雨の心配もなさそうなので地べたにマットを引き寝袋 だけで寝ることにする。少しばかり眠ったところで車が一台止まり何か人の話し声が聞こえる。 ひょっとして車の車上荒らしと思うとなかなか眠れない。そうこうするうちに人の足音がこちらの方に してくる。どんな人だろうと思うと少し恐ろしくなった。 我々の寝ている周りをぐるっと回って何にも言わず戻って行った。それからは熟睡もできず起床時間の 朝5時になったのでぱんちょさんも起きて来て小山伏さんを足で蹴って起こした。そこで朝食のラーメ ンを食べ6時に出発。

7時前に入谷林道のゲートに到着。すでに3台の車が止まっていた。たぶん釣り屋さんだろうと思う。 ここで沢の用意をしていると私のヘルメットの顎ひものバックルが無いことに気づく。こりゃえらいこ っちゃ、これなしでは沢に入れないぞと思っていると優しい、(もう一回書いておこう)優しい親切な ぱんちょさんがハンマーを止めているこの細引きを使って下さいと言ってくれたのでこれを使わせて貰 うことにする。これは恥ずかしくって書けないですが笑い話が一つありました。内緒です。こらからい ざ出発です。 地図で見る限りかなり林道歩きを強いられそうです。これが又辛い。うんざりする。文句を言っても仕 方ないのでみんな黙って黙々と歩き続ける。しかし歩くのに専念しすぎたのかかなり林道を行き過ごし て入渓点を見過ごしてしまい林道を少しばかり戻る。2キロは充分あっただろうか休憩時間と行き過ご した分を含めると1時間20分は充分かかった。

8時30分、入谷本流を横切りナメラ谷出合を探すがなかなか分からない。少し下り、なさそうなので 少し登りかえしそれでも見あたらない。この時ぱんちょさんが少しばかり先行していたので私ら2人は ここで休んでいてぱんちょさん一人で見に行って貰うことにしたが見つからないと言うことで戻ってき た。 今から思えばこの頃から小山伏さんの人間GPSが少しばかり不調だったかも知れない。最近の沢が充実 していなかったので感が凄く鈍くなっていたのかもしれませんね。仕方ないのでもっと下流の方だろう とどんどん下って行ったら出合があった。恐らく9時頃だったと思う。
河原を少しばかり進んでいくと谷は狭い廊下状になっており三段の斜瀑があらわれ右側を登り次の斜瀑 も登れないので巻いて通過しその辺りから沢に入る。 するとすぐに二条斜9×13があらわれたがここは簡単に右側から直登した。 次に一条斜9×13があらわれその滝は大きなエメラルドグリーン色した釜に注いでいる。凄く綺麗な 景色だ。もし皆さんが「続 日帰り沢登り」の本をお持ちだったら34ページを開くと写真が載ってい ます。そう思って見とれていると小山伏さんが突然ザックを降ろして泳ぎ始めた。とても気持ち良さそ う。そうこうしていると今度はぱんちょさんが泳ぎ始めこれにつられて私も泳ぎました。水温が思って いたよりも低く長いこと水の中にいてるとちょっと辛かったですが今までの汗もいっぺんに洗い流され てさっぱりした。 少しここで休んでこの滝の右側を登ると谷も幾分か広くなり河原になり石の上をぴょんぴょんと飛んで 跳ねて爽快に進んで行く。 すると暫く進むと段々と壁が険しくなって行く手を邪魔するように立ちふさがってその中に三段6メー トルの滝が現れ次に25メートルから30メートルはあろうと思われる滝が現れたが逃げ道を探して谷 の左側を高巻きして登り詰めた。

この辺りで10時20分頃だったと思う。 実はこの辺りから登るのに一生懸命になっていたのとトップの小山伏さんの後を追うようにくっついて 歩いていたので渓相の記憶があっちこっちに飛んでいて滅茶苦茶になっております。どうしよう?それ でも間違い承知で書きましょうか?この辺りから谷の両壁はゴルジュが発達してきて次に4mと15m の滝が続いてあらわれ右側の踏み後を慎重に登り、次に釜に流木が突き刺さっている10mの滝も垂直 のゴルジュで降りることができず、そのまま右側のやぶの中を大きく巻いているうちに次第に踏み後は 谷に向かって下っており、そのまま河原に出ることができた。 しかしガイドには20m、4m、12mと滝があると書いてあるが我々は余りにも高く巻きすぎたため かこれらの滝を登る(?)事は愚か見ることもできなかった。しかし後で書きますが帰りに偶然に見る ことができましたが、、、。 ゴルジュが終わってその後、河原は伏流になり天気が良いためか周りの自然林の木々の葉も輝いて見え、 すこぶる程快調にゴーロを乗りこなして進んだ。そしてもうそろそろかなと思っていた頃にゴーロも終 わり二俣に着いた。

11時40分。 しかしこの間、懸命に歩いたがとても時間が掛かったように思えた。 ここで少し早いがお昼の時間となりおにぎりを3つペロリと平らげた。しかし隣で小山伏さんがMSRを セットしている。ぱんちょさんが「何を作るんですか〜」と言う問いかけに「たらこスパ」と一言。そ れにしてもさすがにまめやな〜と改めて感心する。 ここで谷は右の方が広いが本流は左の様だ。5mの滝が2本続いて掛かっていたがすんなり越え、左後 ろに50mの岩峰がそそり立っている頃からCS滝10mの滝が見えた。下から見上げていると簡単に登 れそうに見えるが滝の落ち口に大きな岩が谷を塞いでいるので、最後の手がかりがないので登り切るに は難しいとの事。 そう言われればそうかも知れない。経験の無い私にとってはなかなかこの見極めができない。もっと経 験をしなければと自分に言い聞かす。ここも小山伏さんがトップを行き最後の3mの辺りがかなりぬめ っていそうなので初体験のハーケンを打って簡単にクリアーした。このハーケンを打つ時の小山伏さん の顔、とても嬉しそうだったし、満足してられましたね。後から思ったんですけれど写真に撮しておい たらと反省しました。まあ、私はこのハーケンとシュリンゲをセットして貰ったお陰で少しはびびりま したが何とかクリアーしましたが、やはりぱんちょさんは体が大きいので最後の一足がどうしても上が らない。この時に私と小山伏さんの連携プレイで、小山伏さんに私のビレーを任し、私がぱんちょさん をビレーしたのですがこの時に重大なミスをやってしまい、後でぱんちょさんに厳しく指導された。人 間の圧力なんてそんなに無いのだからシュリンゲを手に持つだけじゃなくって必ずそれを手首に巻いて 下さいと。それからいつでもすぐにシュリンゲを出せるように1本、1本カラビナに通しておいて首に 掛けて、ザックの上にセットして置いて下さいと。仰る通りだと思います。反省、反省しています。 2度と同じ間違いをしないようにと頭の中にたたき込んでおきました。コワイオモイサセテドメンナサイ。
次も10mの右側のチムニーのがれを登りましたが、ここは岩がボロボロでトップの小山伏さんからは 容赦なく小石が落とされ、後に続いて登るのを少しためらっているとぱんちょさんは危ないと思ったの かすっと左から巻いて上まで登ってしまった。これも今後の課題ですが、危険だと自分が感じたらたと え先行者が登りについていても自分は成る可くその危険からいつでも離れて行動するように心がけない といけないと言う予測を、瞬時に取らないといけないと思った。案の定、小山伏さんがもう最後と言う ところで浮き石を踏んでしまい「足を放すと完全に落石だ」と上から叫んでいる。「BAKUさん、早く安 全な所に逃げて〜」と言っているが、私もこの時6m位まで登っていたのでボロボロの崩壊壁を手がか りに怖々降りて行ったが、恐いのなんの足は取られるし手は滑るしようやく恐る恐る適当な岩陰を見つ けて「もう良いですよ〜」と言った瞬間、ボロボロと数十個の石や岩が大きな音を立てて落ちて来た。 あんなんまともに当たっていたらおそらく駄目でしたでしょうね。それから数回この様な落石がありま してようやく小山伏せさんも登り切り、OKのコールと共に私も登り出しました。最後が少し辛かった けれど何とか自力で登り上がる事ができた。次に10mが現れ直登できたが、最後は小山伏さんが設置 したハーケンを手がかりにするりと登り切った。これらの滝は根性さえ決めていけば何とか行けそうで すが、やはり安全の為にはシュリンゲで確保して貰った方が良いと思う。

12時40分。 ここまで来ればあとは急峻なルンゼの中をどんどん登るだけで気持ちが楽になり、最後の急場を息を詰 まらせながら苔むしたトウヒの中を喘ぎながら登ると、ひょいと右、弥山 左、川合と書いたオレンジ 色の看板の所に飛びだした。ヤレヤレ。 ここで13時。ま〜、えらい時間がかかったものだと反省する。暫くこの登山道で休んで、それから下 山の尾根の取り付きを探しに歩きだした。地形図でもなかなか分かりにくいらしく頂仙岳の登り口を少 し過ぎた所から、多分ここだろうと感を働かして一気に尾根を下って行った。私は地形図の解読能力に 欠けているので、後はぱんちょさんと小山伏さんだけが頼りである。しっかりお願いと心の中で祈る。 最初は障害物も何にもなくどんどん快調に下って行く。何処を下っても大丈夫でみんなそれぞれ好きな ところを歩いている。ずっとこんなんだったらと思うのもつかの間で、突然左の方に絶壁に近い壁が落 ち込んでおり尾根も、どこまでがと言うのが怪しくなって、それまでの快調な歩きにストップがかかる。

ここで小山伏さんが磁石を西にセットして真っ直ぐ下れそうな所を強引に下っていく。しかし400m も下ったところで、左右に尾根が立っていてどの方向に行って良いのか分からなくなる。ここで少し休 んで地形図を出してどうしたら良いもんか検討する。 ここで結果から言うと、今回は小山伏さんの人間GPSはかなり不調で感が鈍くなっておりそれに輪を掛 けて、磁北の西編6°の設定もしていなかったので段々と目標がずれて来て違うところに降りて来てい るらしい。 ぱんちょさんはあちらと言うし小山伏さんはこちらに降りたら大丈夫と主張するし、私はどちらが北か 南かちんぷんかんぷんだしもう時計を見たら3時は回っているし、、、。取りあえず小山伏さんの言う とおりに、その方向にいくと斜度はかなり急で滑りながらどんどん下って行った。そして地図にも載っ ていない小さな水のない谷筋にルートを取りこのまま滝がなければ林道の終点に出られるか?と思いつ つ下っていると、どこからかザーと言う滝の音が徐々に聞こえだしそれでもかなり無理をして下ってい くと、最後に10mの降りられない滝になりその先に左から10mの滝が入っている。その10mの下 は20mの滝がゴルジュの中に落ちている。左からは5mの斜瀑の奥の岩盤に25mの滝がゴルジュの 中に落ちこんでいる。凄い光景だ。今日来るときに全部巻いてしまって見れなかった滝の全貌が今、目 の前に繰り広げられている。しかしこんなんで感心している場合ではない。刻々と日没の時間が迫って いるのだ。この時、小山伏さんはこの谷を懸垂で何とか降りようと考えられた様で、そちらの方に向か おうとしていた小山伏さんにぱんちょさんが「何処へ行くのですか???」と一発活を入れられ、ぱん ちょさんの言うとおり、向こうの尾根に乗るために木を掴んでがれ場を登りガリーの上を渡り一つ目の 尾根を巻いた。 そのまま簡単にもう一つ向こうの尾根に行こうとするがザレているのでもう一頑張り登って巻くと立派 な登山道(?)に出た。やれやれとザックを降ろして休憩する。しかしこれがごまかしの道で数十m行 ったところで道がプッツン途切れている。なんじゃこら〜。 これから再び山腹を巻き上がり、尾根に乗ってしばらく行くと自然に下の方に降りて行けそうだ。しか しもうここまで来れば尾根を下れば林道に出るはずなのでどんどん踏み跡も無い斜面をぱんちょさんが トップで強引に降りていった。 すると最後の谷に降りたその先に、崩壊している林道に出た。
17時30分。 ここまで来れば後は大丈夫。約4kmの林道歩きだけだ。もう日が暮れても恐くない。途中には日が完 全に暮れたのにも関わらず、3人ともヘッデンも点けずに世間話等ウダウダ話しながら車のデポしてあ る入谷出合を目指して歩くのででした。

18時40分。車に到着。辺りは完全に真っ暗。しかし空を見上げると星が手に取るほど大きく綺麗に 光っていた。 疲れたけれど充実した1日でした。そして色々と勉強になりました。 途中、ぱんちょさんのリクエストで五条のお好み焼きやでみんな焼きそばを食べ帰路につきました。 大変お二人には何から何までお世話になり本当にありがとうございました。>小山伏さん、ぱんちょさ ん。どうもおおきに。 足手まといじゃ無かったでしょうか? 今回の教訓として今、囲炉裏でも地形図の話題が多いですができるだけ早く地形図を読めるようにして おくこと。これ大事ですね。

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