比良・猪谷 報告:BAKU

 比良山域では前から狙っていた猪谷!!貫井谷は右も左も終了し八幡谷も、奥の深谷、口の深谷も遡行済みであと残る遡行心をかき立てるであろう沢はこの谷だけだった。ガイドでは貫井についで悪谷とか書いてあるのでいつかは登攀力のあるパートナーを捜して行こうと思っていた。それが今回実現し実に充実した思い出に残る山行となった。
一つ言える事がたった一つの滝を除いて(全身シャワーは避けたいと言う理由)すべての滝を登ったこと。これはすばらしいことです。

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【日  程】 5月15日(早朝発日帰り)
【場  所】 比良・猪谷
【形  態】 沢登り
【天  気】 晴のち曇り
【地  図】 北小松(1/25000)
【メンバー】 ぽちゃん、みるく、BAKU(以上沢雪山歩) 亀(囲炉裏)
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 今回のメンバーは亀さん、ぽちゃん、みるくさんと私。この組み合わせは初めてやな。
 久しぶりのぽちゃんとの再会。元気そうだ! 予定通り朝7時に茨木を出発。雲一つ無い快晴と今回初遡行の谷とあって気分は興奮気味。でも前日急に左腕の肘に血が溜まり注射器でそれを抜いてもらったが鈍痛が残り腕が使えるのだろうか?との不安は隠せない。同行の女性二人はそれを見てぎょえーーっと驚いていた。肘から手の平まで内出血でパンパンに腫れていた。こんな状態で沢に行くなんてちょっとおかしいのかな?

 約1時間ちょっとのドライブで栃生発電所先の国道沿いの駐車スペースに到着。朝飯を食ったり雑談をしながらの用意の後8時30分に出発!
 林道沿い堰堤に行くまで工事の車が入って道はどろどろ(^^ゞ)みるくさんの今日はおNew沢靴が泥だらけになっていた。二つ目の堰堤を越え入渓。三つ目の堰堤を右から巻きいよいよ猪谷の遡行開始だ。果たしてどんな場面に出くわすか楽しみだ。
 入渓すぐは倒木が酷くそれに足が挟まって初っぱなから腰まで水浸しに(^^ゞ)
 でも今日は全身シャワーを浴びるんだ!気にしない気にしない(^^)

 「・まず第一のゴルジュ帯・」 (9:00〜9:50)
 ここの突破はそんなに苦労は無かった。多少高度感もある滝もあったがホールドがしっかりとしており岩のヌメリもなくフリーで抜けることができる。適度なシャワーも浴び誠に快適だ。
でも立木の突き刺さる4mの釜でちょっとしたハプニングが…。(9:40)

 亀さんはそれを伝い苦労しながら滝口にでようとしているので私は右岸から巻こうと4mほど登り詰まる。その後亀さんは登り切り後続のぽちゃん、みるくさんがそれに続く。私は降りようと思っても逆層なので思い切り乗り込めず独りぼっちにそこに残される。亀さんに上からザイルで引っ張り上げて〜っと頼むがその上も斜面が嫌らしく結局降りる羽目になっちゃった。シュリンゲにザックを括り付けて放り投げ空身で降りるが持ったホールドも信用できずここは怖かった。

 「・第二のゴルジュ帯・」 (10:00〜)
 ここはかなり面白く遊べるところだ。
 へつり、両手両足を突っ張っての悪場の突破は楽しい。もちろん適度な高度感のある滝の直登は楽しいとこは言うまでもない。危険な滝の直登はザイルを出して安全を確保する。

 ぽちゃんもみるくさんもシャント初体験だったのかな?沢やっていたら今後も使う回数も多いと思いますのでまた機会があれば練習して下さい。このゴルジュの最後は、3mのチョックストーン滝で思い切りその岩を掴んで乗り越す。

 「・第三のゴルジュ帯・」 (11:35〜12:35)
 ここはちょっとピリ辛だったが最も面白いところ。最初の8mはザイルを出して突破。
 その次の滝もちょっと厳しいが直登する。
 難関は最後の4m。滝洞谷の井戸底滝によく雰囲気が似ている。まず亀さんが残置を見つけてロープシュリンゲを掛けようとするが穴がひん曲がり入らない。そこで自らハーケンを一本打ちランニングを取りながら登りにかかるが足場がヌメリ気味で悪く苦労している。つまり立ちこめないのだ。何度かのトライの後残置のハーケンにうまく足を乗せその後は上部の2本の残置ハーケンにザイルをセットして無事突破した。さすがクライミングは得意とあって登るのがうまい。日頃の練習が功を奏しているのだろう。私もちょっとは見習わないと反省!

 後続のぽちゃんはシャントをセットしてちょっと苦労したが突破。次に続くみるくさんは立ち込みに苦労している。ぱちゃんに持って上がったもらった私のザイルを木にフィックスして「それをつかんでゴボウで登って!」て言ってもうまく行かず2回テンションが掛かる。
 どうも自分の体を引き上げることができず苦労しているようだ。シャントが効いているのでバランスが悪く体勢の取り直しができず腕に力が入らないようだ。男性ならおしりでも何でも掴んで無理にでも押し上げたりするのだが…

 女性には幾らこんな場面と言えどもそれはちょっと遠慮が入りできないのがつらい。
 B「もっとザイルをぎゅっと握って足を信用して立ち込んで〜」
 み「私、腕力ないので無理ナンですぅ〜」
 ええっ、そ、そんなんここで言われても…どうすることもできないーー(^^ゞ)
 私はみるくさんに「自分で登るしかしょうがない!」と言い頑張ったのちの数分間は彼女にとっては自分との格闘であっただろう。
 やっと残置ハーケンまで足が届きそれを乗り越してやっとザイルから解放された。
 この谷はここが唯一の核心部。緊張を伴うが面白いところだ。

 ここを抜けると本谷とヒジキ谷の二股。
 今回は本谷を取り武奈ヶ岳から蛇谷ヶ峰の稜線を目指す。本谷に入りしばらくは連瀑が続くが問題ない。それが過ぎると平流になりもう遡行を止めようか?と相談して谷から離れるとうまい具合に地蔵峠と栃生を結んでいる登山道(標識あり)に出くわした。(13:30)
 これはラッキーでしたね。これで最後の藪こきもなく稜線に出れるぅ〜(^^)V
 ここから20分のアルバイトで地蔵峠。下山はここからヨコタニ峠まで一気に下りこの先道が荒れてるとの報告読んでいたのでそれを覚悟して横谷出合まで下る。まぁ、思ったよりも荒れていなかったので安心。って言ってもこれは沢をやる人の話。一般のハイカーだったら歩き辛いであろう。

 その後舗装された長〜い、だる〜い林道を約小一時間歩き車のデポ地に戻った。(16:00)
 夕方からの雨予報だったが何とか雨にも遭遇しないで無事遡行を終了。
 その後リニューアルした朽木村てんくう温泉で汗を流し帰阪の途に付いた。

【後記】
 亀さん、この猪谷に一緒に行けて嬉しかったです。色々とお世話になりありがとうございました。今回は車も出して頂き往復の運転もお疲れ様でした。
 ぽちゃん、いつ見てもあなたの登攀力はすばらしいです。ちょっとは見習いたいです。今年はたくさん沢に行きましょう!
みるくさん、ちょっと厳しかったけどよくがんばりました。でも次のステップに進むにはこれくらいの沢を遡行する方が技術習得にはもってこいだし実践には役に立ちますよ。これからもよろしく〜。

【反省点】
 今回も滝場の水音でお互いの意思伝達ができず苦労しました。これって一つ間違えれば重大な事故につながります。今後こんなことが無いように体全体で何を言いたいのか!何を相手にしてほしいのかの約束事を早急に決めないといけないかなと真剣に思いました。
 また相手が目視できるときは腕や手などを使った合図もいいかも知れませんがもし相手が見えないときにはどうするか?って言うのも検討の余地がありそうです。その場合はホイッスルに頼りますがこれも以外と水の音でかき消され3回が2回に聞こえたりするので万全とは言い難いです。


      


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