往古川・小木森谷

北海道からK氏をお迎えして「海外遡行同人わらじ」の合宿があると言うので、紛れ込ませてもらった (^^)
往古川源流には、真砂谷と小木森谷が有り、どちらも100m級の大滝を掛け、以前、茂木さんが溯ら れた時には巻くのに3時間かかったと言う事だ。 短いが、たっぷり時間がかかると散々脅かされ、期待半分不安半分で、小山伏は前日、神経性の下痢に 見まわれた(^_^;)

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   [日 時]1999年10月10日〜11日
   [天 気]小雨・晴れ
   [メンバー]SI氏、KO氏、茂木完治(海外遡行同人わらじ)I氏、Y氏、SU氏(会員外)K氏(大阪わらじ)             BAKU、小山伏(沢雪山歩)
   【報  告】小山伏
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[アプローチ]
前日朝、BAKUちゃんと小山伏は王寺を出発。 高見山を越え、湯谷峠を過ごし、三瀬谷駅で、茂木さん、I氏と合流。 名古屋からやってくるKO氏と、Y氏をお迎えする。 二人とも若い! 紀伊長島で宴会材料を買い込み、往古川林道に入る。
河原に降りる2つ目の道の所で、大阪からのS氏、K氏、SU氏と合流。 SU氏は26歳。う〜ん、若いっていいですね〜 広い河原で盛大な焚き火を囲んで、宴会に突入。 尾鷲から、SI氏のお知り合いの、M氏御夫妻と弟さんも参加され、満天の星空の元、緊張も段々ほぐ れ、明日は行けそうなきがする(^_^)v

【一日目】
[小木森谷出合いまで]
朝起きると、小雨が降っていた。 遡行に差し障りの有る程の降りでもないので、全員で小木森谷を詰める事にして出発。 林道がヘアピンカーブを描く所に車をデポし、植林道を谷へ降りる。降りた所の支流が、真砂谷だ。 我等は、本流を行く。 SI氏の「平流で、どれくらい早く歩けるかで、行けるかどうか判断します」と言う、小山伏には、え らくプレッシャーのかかる言葉で遡行開始(^_^;)
SI氏をトップに、若いKO氏とSU氏がチャレンジチームで引っ張り、ラストをY氏に追い上げても らうと言う形で、あとの5人は「遡行老人」を結成する(^^ゞ 暫くはゴーロの川原が続き変化がない。石はよく滑るのに、チャレンジチームは走っている様に見える (^_^;)
でも、滝が見たいので頑張ってついて行く。途中で滑って左足の脛を打つが、遅れてならじと、右足を 持ち上げた拍子に膝をしたたかに岩にぶちあて、目の前が真っ暗になる(;_;)
でも、置いてかれたら嫌なので、我慢してついて行く。 いい加減休みた〜いと思った所で、右岸支流から50m程の滝が落ちている所で休憩。 (ここまで、2時間)
谷はこの先で左に曲がり、暗いゴルジュの奥に10mの滝が落ちている。 チャレンジチ−ムは奥に入っていくが、「遡行老人」は覗くだけ(^^ゞ 結局ここは左を巻き登る。 再びゴーロの中、5m程の滝を越えると、又、右岸支流から40m程の滝が入り、その先で、大きな釜 に50mの美しい滝が落ちていた。 釜の手前から巻き登る。 小さく巻こうとするが、トップのSI氏が偵察に行っては、もっと上がれ、もっと上がれと言う。 滝の高さを越えた辺りで乗り越すと、ルンゼが入っていて、すぐ下で釜に真っ直ぐに落ち込んでいる。 ルンゼを渡り、もう一回高巻くと、左足下にナメ滝が激しく流れ、その上にも5mの滝が落ちていた。 そのまま巻いて行くと、5mの上のゴルジュの奥に長瀑が落ちているのが望める。この辺りは、滝の連 続だ。 チャレンジチームは、長瀑見物に奥まで入っている。 小山伏も行こうとすると、
「小木森谷はここです」と茂木さんがナメ滝の下を指差す。 樹林に囲まれて見落としそうな所に支流が入っている。 ここで滑ったら、50mの滝の下である。慎重にナメ滝の上を渡って小木森谷に入った。 (ここまで、1時間5分)

[小木森滝まで]
小木森谷に入ると、すぐ左から2mの滝が落ちている。 ここは、滝そばの左を登るしかないのだが、始めの一歩がとれない。 左の木から古いロープが垂れ下がっているが、信用できない。 SI氏がショルダーで登り、ザイルを降ろし、後はゴボウで登る。 谷はヘアピンカーブを描き、ゴルジュに瀞が横たわっている。チャレンジチームは泳いで行くが、「遡 行老人」は左を巻く(^^ゞ
さて、その先で、巨大なチョックストーンを持った8mの滝に行く手を阻まれる。左を巻き登り、一本、 二本とバンドを探るが通過できない。 もう一つ登って、SI氏が偵察に行くが、懸垂なら降りれると言う。 が、茂木さんは「すっと降りれるなら価値があるけど、ここで懸垂なら値打がないなぁ〜」と、更に登 って行く。 結局、100mも登った所で、岩陵上のテラスに飛び出した。 すると、すると、すると、谷奥右手から、小木森滝100mが真っ直ぐに落ちているではないか(^_^)v その下で、2段目が大きく広がり、足下の谷に吸い込まれていく。 なんとでかい滝なんだ(@_@)
BAKUちゃんが「鳥になりたいなぁ〜」と言う。 うん、このテラスから飛び出し、真っ直ぐ小木森滝の岩壁に突っ込み、滝に沿って急上昇(^O^)鉄腕ア トムでもええなぁ〜 さて、ここからどうする?目の前は対岸の壁。いくら覗き込んでも谷底は見えない。 SI氏が懸垂で降りていく。ザイルいっぱいでバンドに降り立つ。 バンドを少し辿るが、再び懸垂。ザイルいっぱいでバンド。よく、上手い具合に降りれるバンドがある もんだ(^_^;)
その先で、やっと谷底が覗けた。 さいかし、まだ5m程ある。SI氏は既に谷に降り立ち、こちらの足元を指差している。と、そこにシ ュリンゲが垂らしてあった。 始めは、シュリンゲを頼りに降りて行けたが、最後はほとんど空中(;_;)シュリンゲに全体中を掛けて ぶら下がるのは気分のいいもんではない。 谷底に降りたとは言え、谷には大岩が埋まっている。両岸は100mの嵒である。へたをすれば、ここ で、一生を過ごさなければならない(゜o゜)
右手の岩溝をSI氏が強引に登り、シュリンゲでヘルプ。若いSU氏に全員のザックを荷揚げしてもら い取り付く。 1歩目の足場が細かく滑るので、苦労していると、茂木さんから「肩一回一万円」の声がかかるが、丁 重にお断りして、意地で登る(^^ゞ他でもあの肩は売れなかったみたいだ。 一つ登ったものの、次も登れない。 ショルダーと荷揚げをしたものの、それでも登れるのかいなとぐずぐずしていると、K氏が、右手の岩 の隙間の裏から、登れるルートを見つけてくれて、ホッ(^_^)v やっと、小木森滝下段40mの下に出た。 幅広くすだれ状に流れ落ちている。この滝だけでも、充分な迫力だ。 正面のガレ谷から巻くのだが、まだ大岩がある。 左手の大岩の底の隙間に茂木さんが消えたと思ったら、大岩の上にひょっこりと出てきた。 ガレを簡単に巻いて、小木森滝直下のテラスに立つのであった(^_^)v (ここまで、2時間45分)
運動場ほどの広さを持つ淵に、岩の裂け目の中を真っ直ぐに落ちる100m。 左は急角度で登って行く樹林帯。右は、大きく岩壁を張り巡らせている。 前は、この左の樹林帯を直上して、3時間かかったらしい。 今回は、右の壁を大きく巻く事にする。

[テン場まで]
壁の下に沿って右上していく。岩壁を回り込んで尾根上の獣道を辿っていくと、徐々にはっきりした踏 み跡になり、滝の高さに近づくに従って、立派な登山道に変った。 余りにも道がきれいなので、そのまま更に登って行くと、植林道に飛び出した。 地図上の破線ではなく、滝から40m程上である。 降り返すように、尾根上に道が通じていて、これを辿ると、小木森滝の落ち口にドンピシャで、降り立 った。 西の覗きよろしく、腹這いになり身を乗り出す。頭から吸い込まれそうだ。 (ここまで、30分)

たっぷり時間があまってしまった(^^ゞ この先は平流である。 少し先右岸に砂地を見つけ、一夜の宿とする。 回りの植林の中には、間引いた木がごろごろ。盛大な焚き火に、気持ち良く酔って、早々と就寝した。

【二日目】
夜も冷え込まず、日頃の睡眠不足を充分に解消して目覚めると、青空が広がっていた(^_^)v
今日は、どこでやめて帰るかだけ。 穏やかな流れをのんびり行くと、次の曲がり角に、最高のテン場があった(^_^;)
谷は曲折を繰り返し、 途中に綺麗なナメが流れていた。 もう何もないかなと思っていると、右手から15mの斜瀑が淵に落ちていた。岩盤を滑り落ちる綺麗な 滝だ。 滝の右端が登れそうだ。 SI氏が、Y氏のビレーでルート工作してくれた。長く待っていると緊張してくるので(^^ゞ先に登ら せてもらう。久々の滝登りだ。嬉しい〜(^^)v
茂木さんは、巻いて来た。I氏が後についている。と見ていると、BAKUちゃんまでくっついている。 小山伏と行ってたら、めったに滝なんか登れないのにもったいない(^_^;) と、谷に降りようとしていた茂木さんが頭大の落石をした。 脆い岩は岩盤に砕け散り、滝中に居たSU氏の横を掠めて飛んでいった。 SI氏に「動くな〜」と言われて、茂木さんは木にしがみついてシュンシュシュシュン(^。^)
その先を左に折れると、ワイドスクリーンのスラブ壁の中央を割って、30mの滝が、これまた広い淵 に落ちていた。 右の方の壁がわずかに低そうだ。 樹林帯の中を、落石に注意しながら登って行くと、滝の高さ辺りで、壁と壁の間に薄いバンドが通って いる。 所々、桟道で補強した跡があり、真っ直ぐ落ち口に出れた。 その先で、左に涸れた支流が入り、本流には2条10mが落ちていた。 左からシャワーを浴びて中央の階段状を登り、右にトラバースして簡単に抜けた。 抜けた所に、右からガレた支流が入っている。 花抜峠に登っている谷だろうと言う事で、ここで遡行を打ち切る。 (ここまで、2時間)

とっかかりの滝を左から巻いて、ガレ場を登る。 二又は、右の狭い谷に入り、苔生した岩を乗り越えていく。 100mも登った所で、踏み後が谷を渡っているので、花抜峠まで抜けずにこれを辿ると、峠からの仕 事道に合わさり、最後は狸谷を渡った所で、林道に飛び出た。 (ここまで、1時間15分)

後は単調な林道歩きと思っていたが、途中、小木森滝が、その全貌を曝け出していた。 巻き登ったルンゼが鋭く立ち上がり、懸垂したテラスが、下段のガレ谷と、巻き上がった尾根筋が、覗 き込んだ落ち口がはっきり見て取れる。 昨日歩いた谷の要所要所が、フラッシュバックしてくる。 立ち去りがたく、滝が見えなくなるまで、幾度も振りかえりながら、カーデポに戻るのであった。 (ここまで、1時間)

[後記]
となりの岩井谷は有名だが、往古川は知っては居ても中々行く機会はないだろう。 流域は短いが、ぐっと凝縮されていて、次々と繰り出されるイリュージョンに、口をあんぐり開けるば かり。 茂木さんと知り合いになってて、よかった(^^)v
伝説のSI氏始め、ガッシャブラムのY氏、海外わらじのKO氏、今回で海外わらじに入る事になった SU氏、わらじ古兵のK氏、こんな谷行きを散歩と言ってのけるI氏、それと相棒のBAKUちゃん、素晴 らしい谷行き、有難う御座いましたm(__)m
ぜひ、ぜひ、ぜひ、又、何処かで、お付き合い宜しくお願いします。 う〜ん、韓国もいいな〜。あの写真は、目に毒ですよ、茂木さん(^_-)

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